相続・遺産分割手続は「相続人の生活を保護するため」、「被相続人と取引していた人の安全を保障し、法律関係を安定させるため」、「相続人の潜在的な持分を顕在化させて、財産関係を清算するため」に認められている制度です。
相続本来の目的を達成するためにも、できるだけ早い対応が必要です。
相続人の調査に漏れがあると、遺産分割協議のやり直しなど大きな問題が発生します。遺産相続手続の要は、「相続人調査」にあると言っても過言ではありません。
例えば、遺産相続手続が届いたからあわててお金を返す人も多いのですが、これは遺産相続手続で意思を通知するくらいだから、無視したら何か法律上の対抗手段を講じてくるだろうと、相手が予想するからです。文書の形式的にも、内容的にも相手に本気度を伝える手段として遺産相続手続の効果があります。
遺産分割協議後に、相続財産が見つかったりすると、遺産分割協議のやり直しや、新たな財産のための分割協議など、遺産分割手続をやり直さなくてはなりません。不動産、預貯金の他、投資や会員権等、見えにくい相続財産もあります。相続財産調査は慎重に行わなくてはなりません。
さらに適正に相続分を算定することで、後のトラブルを防止します
評価や算定方法に不明瞭さがあると、分割協議や協議後の手続きに問題が生じます
遺産分割協議書を作成しないと、「言った、言わない」など相続人間で争いがおこる可能性があります。また、相続分が確定しないと相続税の申告や名義書換等の証明ができず、余計な出費を招くことにもなりかねません。
相続人全員で遺産分割協議を開き、協議書を作成することで、全員の合意事項が明確になり、かつ相続税の申告や名義書換等の証明になります。
遺言による指定分割があっても、相続人であれば遺留分減殺請求によって遺産をもらえる権利があります(兄弟姉妹にはありません)。遺言によって、遺留分の侵害があった場合は、特に遺産相続手続を急ぐ必要があります。遺産相続手続に不要に時間がかかってしまうと、相続人であるのに遺言による遺留分の侵害を放っておくことになり、結果として、もらえる遺産が時効でなくなってしまうからです。
被相続人の事業を手伝っていたり、あるいは被相続人に対して財産的な援助や、介護・療養看護その他の方法により、被相続人の財産の維持または増加について、特別の寄与をした場合は、自分の相続財産にその寄与分を加える請求ができます。 相続手続が進まないと、自分の相続分に寄与分が入っているのかどうかもわかりません。万が一、寄与分が相続財産に含まれていない場合は、請求手続が必要です。 寄与分を主張しないと、もらっても良いはずであった財産がもらえなくなります。
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